不況。
もうここ数年、耳にたこができるぐらいに聞く言葉だが
なるべくしてなっているという感もある。
もともと、高度成長期のころに作られた日本の社会システムが
現状にそぐわない形態になっている。
例を挙げればきりがないが、私自身が、日々仕事で現場をみて
実感するのは、製造業、とくに高度成長期をささえた町工場の
の活気のなさがある。
すでに職人は高齢化がすすみ、3Kのイメージもあって若手が
集まらない。
つぎつぎと、中国・ヴェトナムに工場を移して現地での雇用確保で
日本人の雇用数は下がった結果、コスト削減はすすんでいる。
しかし、同時に日本国内での産業の空洞化が進むことで国内の失業率を押し上げている。
もはや、この潮流は現状の社会システムであるかぎりは、止めようがないだろう。
石原慎太郎もいっていたが、抜本的な解決策としては
・移民政策
が、あるのは間違いがない。日本人の人口が減少しているなかで
海外の安価な労働力を国内に入れる。そのことで海外への産業の流出は抑えられるとともに
内需も拡大するだろう。
また、もうひとつは
・消費税の値上げ。
先進国で日本ほど、消費税が安い国はない。北欧は25%、タイですら暫定税率で7%だ(本来は10%)
これでは、国の借金が増える一方というのも当然だろう。
ただ、この2点は今の段階では、国民からの反発が強くて実行は出来ない。
おそらく、これからの数年で、景気の悪化がさらに進んで、「どうしようもない」という状況を
国民が実感しない限り、上記2点の政策はすすめられないはず。
まだ今のところは、なんだかんだ言っても、みんな余裕があるってことなんだよね。
いま、いったん景況感が押しとどまっているのも
麻生さん政権のときの財政出動が効いているにすぎないし。
抜本的な解決は、結局はどこの政権がやるかではなく
国民の自覚そのものにかかっていると思う。